独り

月くぐつ



独り


朝も夜もここには同じようにめぐってまわってもうひとり
月も陽もここには同じようにまわってめぐってやっぱりひとり
こんなにも澄んでまばゆくて空の間と時の間をさまよって


幼い星がまだ熱いみたいにどこからか光がさしこんで「夜が明ける」と歌う

豊かな香がそしてこぼれるみたいにくるりと渦を巻いて「朝が来る」と叫ぶ


朝も夜もここにはおなじように来て去ってもうひとり
月も陽もここにはおなじように去って来てまだひとり


この宇宙はあたたかくて胸がちくちく少し痛む


それからひとり
ようやくほたりと月 うかぶ

朝も夜もここには同じように…



あ あおい ほし
なんていろ
あま ひ いろ


天光色?
あまひ いろ


僕の星がいつかあの色に輝いたらもうひとり?
もうひとり来るかな 来ないかな
朝も夜もここにはおなじように来て去ってもうひとり
月も陽もここにはおなじように去って来てまだひとり



もう ひとり

くるかな こないかな






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